青葉ヒロの名画シリーズ第3回目。
わたしが観た映画で「これは、いいっ!」と思ったものを厳選してお届けします。
ミックス
名画シリーズの第3回目にご紹介するのは、
映画『ミックス』。
この映画をまとめると、
主人公(子供のころは卓球少女)が大人になり、普通の幸せを目指す
という映画です。
彼女が求める普通の幸せは、以下の3つです。
- 卓球少女ではない普通の女性として生きること
- 普通の会社にで仕事をすること
- 好きな人と出会い、普通に結婚すること
この映画のポスターを観たとき最初に感じたのは、
(これは、卓球の映画で、卓球のプロセスを描いているだろうなー)
ということでした。
そのため、特に卓球好きでもないわたしは、完全にスルーしていたわけです。
ところが―実際にこの映画を観た後で感じたのは、
(これは卓球映画ではなく、人生をテーマにした映画だ)
ということ。
わたし青葉ヒロが、批判覚悟で申し上げますと、
映画『ミックス』は、『卓球』や『豪華な俳優』が目立っているが、それらはこの映画の核心に深みを持たせてくれる存在でしかありません。
普通の幸せとは何か
この映画のテーマは、まさに、女性の『普通の幸せ』とは何か。
主人公の女性は、普通の幸せを目指せば目指すほど、現実とのギャップにつまづきます。
(母親にやらされていた)卓球は、母親の死をきっかけとして辞めることができたのですが、職場で出会った素敵な男性との結婚は、相手の浮気によって夢に消えます。
結果、仕事も辞めることになり何をやってもうまくいきません。
田舎に帰る
田舎の実家に帰り、紆余曲折を経て、生前母親が経営していたボロ卓球クラブ(経営はきびしい)で働くことになります。
きびしい母親が残してくれた卓球クラブの再建のため、卓球クラブを強くし、全日本で優勝することを決意します。
「男女混合ミックスなら、弱小クラブでも勝てる!」
と全日本大会への挑戦を決意。
しかし、初出場の全日本大会の県予選では、初戦で敗退してしまいます。
1年越しで全日本へ
そこから猛特訓を重ね、1年越しで迎えた2回目の全日本で、ついに映画のクライマックスを迎えます。
びっくりしたのは、主人公が試合当日まで試合に出るか悩み、当日も普通に会社に出勤していたこと。どう考えても、そりぁ無理だよ!とツッコミたくなりました。
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さて―
この映画は、卓球そのものよりも『人生』について描かれている時間が長いです。
最後に主人公は、
(『普通の幸せ』ってなんだろう)
ということに向き合い、彼女の中で、あることに気が付きます。
それは、
『みんな特別な自分だけの人生を懸命に生きている』
こと。
そして―
『人生に奇跡はない。ふさわしい人間が、ふさわしい結果を得るだけだ』
ということです。
―深いですね。
みんな日々、懸命に生きています。
その中で、『奇跡なんて期待するな!』ということなんだと思います。そんなことを考えさせてくれる名画です。
最後に
この映画は、『普通の幸せを目指している』方におすすめです。
この映画を見ると、普通の幸せというものが実体のない、面白みのないものに思えてしまうから不思議です。
もちろん、ただ単に俳優さんが好きという理由で見た方も多いのではないでしょうか。わたしは、男優も女優も、ファンではないですが、どちらもカッコよく、可愛く描かれています。
好きな人と2人で観るのもおすすめです????